乳歯と永久歯が入り混じるⅠ期を経て、永久歯がほぼ揃う思春期前後(およそ11~13歳以降)になると、成人と同様に歯そのものを精密移動して仕上げる段階――Ⅱ期矯正――へ移行します。Ⅰ期で顎幅の確保や習癖コントロール、スペース保持が成功していると、抜歯を避けられたり、治療期間を短縮できたり、使用する装置をシンプルにできる可能性があります(必ずしもすべての症例で実現できるわけではありません)。逆にⅠ期を行っていても、歯のサイズ差や成長による変化でⅡ期に本格的な矯正が必要になることもありますので、「Ⅰ期で終わる/Ⅱ期が不要」とは限らない点をご理解ください。
Ⅱ期移行前には改めてレントゲン・口腔内スキャンでスペース量・歯根位置・噛み合わせ方向・顔貌バランスを再評価します。ここで「抜歯が望ましいか」「非抜歯で拡大・ストリッピングで対応できるか」「ブラケット矯正かマウスピース型矯正か」「部分治療か全体治療か」を総合判断。審美ゴール(口元の出具合・スマイルライン)、学校生活や部活スケジュール、受験や留学など通院可能性も考慮し、治療開始時期を決めます。
装置は成人矯正と同じ選択肢(メタル/クリア/舌側/マウスピース型)が利用可能です。Ⅰ期で使用した保隙装置・拡大装置を撤去し、必要に応じて短期の「観察期間(生え揃い待ち)」を挟んでから本格装置を装着します。治療期間の目安は不正の程度で大きく異なりますが、おおむね 12~30ヶ月レンジが一般的です。その後は保定装置で後戻りを管理します。
当院でⅠ期矯正を受けていただいたお子さまは、Ⅱ期移行時に既存データ(模型・X線・写真)を活用できるため、再撮影・再分析の重複を最小限に抑えた効率的なプランニングが可能です(成長変化確認のため追加撮影が必要なこともあります)。費用面でもⅠ期患者さま向け差額設定をご用意していますので、継続治療もお気軽にご相談ください。
「そろそろ永久歯が揃ってきたけれど、このままでいい?」「抜歯しないで並べられる?」――そんなタイミングがⅡ期評価の合図です。まずは現状確認からお手伝いします。